20XX/11/02 - [ Growing ]
検体は、サーバーの空き領域(セクター04)にて、未定義のデータ構造体として検出された。当初は単なるキャッシュの断片かと思われたが、自己複製を繰り返している点において通常のゴミデータとは異なる。
形状は「Code-Ivy」の呼称の通り蔦植物(Ivy)に酷似しており、HTMLタグの隙間に根を張るようにして増殖している。
Code-Ivyは、<div>タグや<p>タグの属性に寄生し、スタイルシート(CSS)の数値を養分として吸収しているようだ。特に「#8b5a2b(茶色)」や「#2f4f2f(深緑)」といった、アースカラーのコード記述に対して強い反応を示している。 この環境は、彼らにとって居心地が良いのかもしれない。コンクリートのような無機質な背景の上で、デジタルな蔦は静かに呼吸をしている。